髪質やダメージに合ったトリートメントの選び方|専門家のアドバイス
トリートメントの種類と髪質に合わせた選び方
講師も務める現役美容師からのアドバイス

「ケンさん、流さないトリートメントって種類が多くて、どれを選べばいいのか迷います。どうやって選べばいいんですか?」

「明歩さん、流さないトリートメントには
・オイルタイプ
・乳液タイプ
・クリーム、固形タイプ
・スプレーミストタイプ
・ジェルタイプ
など様々なタイプがあります。
選ぶ際のポイントは、髪のダメージ度や髪質に合わせて選ぶ必要があります。」


まずは髪のダメージについてわかり易く簡単にお話しします。
パサつきやツヤが無くなる、枝毛などの髪のダメージはすべて

という様々な細胞膜複合体内部のセラミドやコレステロールの流出や、
ケラチンの破壊が原因です。
ちなみに、細胞膜複合体は略してCMC脂質と呼ばれています」

「CMCとかセラミドって聞いたことあります。でもコレステロールってあんまりいいイメージないんですが大丈夫なんですか?」

「はい!確かに体内のコレステロールは酸化すると悪玉コレステロールに変わり健康に影響ありますが、
髪内部のコレステロールはこのように、

非常に大事な脂 なんですよ!
ダメージした髪が穴空いてボコボコの道路だとしたら、コレステロールは道路のボコボコを補修するんです。
ですから、お家でつける流さないトリートメントは、コレステロールが入っているものが一番です!」

「そうなんですね~! コレステロールはとっても大事なんですね! じゃあセラミドやさっき言ってた18M…ナントカっていうのはどんな役割をしているんですか?」

「セラミドは

の役割をしていて、
18MEAは、

役割をつかさどるんですよ」

「じゃあ、セラミドとコレステロール、18MEAが入っている物がおすすめなんですね!じゃあ、それらが入っていないオイル系の物は意味ないんですか?」

「意味ありますよ!
ただし、注意点としてつける順番に注意してください。
【オイルつけるのは、必ず熱当てた後です!】理由はこちらをご覧ください。
ヘアオイル(油)は髪表面に作用し、ツヤや滑らかさを出す効果がありますが、ドライヤーやアイロン、カールアイロンの前につけるのは避けましょう。
なぜなら、例えると、液体のオリーブオイルと常温で固体のバターを一緒に電子レンジで温めると、二度とバターが固まらなくなるように、髪の中でも同じ現象が起こります。
ヘアオイル(油)は常に液体ですが、髪内部のセラミドとコレステロール(どちらも脂)は常温では固体です。通常、これらが混ざらなければ髪から流出することはありません。
しかし、オイルをつけた状態でアイロンやコテを使うと、熱によって髪内部のセラミド・コレステロール(脂)と髪表面のオイル(油)が混ざり、固体の状態を保てなくなります。
その結果、日々のシャンプーなどでセラミドやコレステロールが簡単に流出し、髪の質感が低下してしまうのです!
なので、
アイロンやコテ使用時の熱保護目的でオイルを使うと魔法の#映えツヤになり
ついつい虜になってしまいますが、麻薬と一緒で、見せかけだけのツヤ依存になり、結果的に髪内部はどんどん蝕まれていくので、熱保護目的の流さないトリートメントは、セラミド・コレステロール配合のトリートメントを推奨します。
詳しくは、流さないトリートメントの実験検証をしている動画で紹介しますね」
