ヘアカラーの選び方色の見極めとデザインの幅を広げるテクニック
ケン先生の25年の経験から学ぶ、ヘアカラーの基礎知識
ヘアカラー選定の際に重要なポイントは何ですか?
「真緒さん、ハートシェイプドボックスでは、最初にカラーレシピを
で考えます。
①明度: 暗い色から明るい色
②彩度: 鈍い色から鮮やかな色
③濃度: 薄淡い色から濃深い色
という感じです」
「なるほど、それを実際のお客様にどのように使い分けていますか?」
お客様の髪の状態やメラニン色素の構成によって以下のように選定しています。
①明度表現カラー剤: 地毛を明るくや暗くする、極端に明るい色を出す
②色味表現カラー剤: レッド、ブルー、ピンクなど特定の色を強調
③彩度調整カラー剤: アッシュやベージュで色味を柔らかくし、深みや透明感を加える
「たくさんあるんですね!」
「はい!あと他のテクニックとして
【アンダー補色カラー剤】は、地毛の赤みや灰色っぽさ、黒染めの色素など、新たなカラーの邪魔をする色を打ち消すために使います。
そして、
【発色コントロールカラー】は、毛先が色味を吸収しやすい時など、均一な発色を実現するためにクリア剤やライトナー等を使います」
「ちなみに肌の色によって選ぶ方法もあるのですか?」
「はい、絶対ではないですが、お客様の肌のベース色も判断基準の一つです。
ただし、肌ベース色にとらわれ過ぎると選択肢が狭まってしまうので、そこまで判断材料としての比重は高くないです。 」
「すごく複雑だけど、プロならではの技術ですね!」
「はい!ハートシェイプドボックスでは、 スタイリストの山中
がカラーのスペシャリストなので、お客様一人ひとりに最適なカラーリングを提供するために、これらの知識と技術を常に店内勉強会で共有してブラッシュアップしているんですよ!
「あと、絶対ではないですがニュアンスの範疇で瞳の色で選ぶという方法もありますね!
瞳の色が濃い場合は暗めの色も合いやすい。
瞳の色が薄い場合は明るめの色も合いやすい。
といった感じです。
ただし、瞳の色もあまりとらわれ過ぎると、暗めしかできない、明るめしかできない等、選択肢が狭くなるだけですのであくまでニュアンスです!」
「いつも、客の立場でただ何となく座ってやってもらってましたが、美容師さんはいろいろ考えてるんですね!具体的なカラーの説明もっと聞きたいです!」
「はい!では実際のお客様の写真をもとに解説しますね!」
このお客様は、肌はブルーベースで、クール系と可愛い顔立ちが両立しているので、暖色はもちろん青すぎない寒色なら両方いけますが、希望が寒色なので寒色系カラーにしました。瞳の色が濃く暗めのカラーも合いますので、やや低彩度の青み落としたアッシュ系カラーに毛先はアクセントイエローで遊びを作りました。リップのレッドと髪色の対比がいい感じになってますね!
担当 山中麻莉菜
このお客様は、肌はイエローベースでした。目の色は濃いです。
希望は暗めの寒色系です。瞳はやや濃いので暗めの色(6~8レベル以内)も合いますね。
それを踏まえて青み寄りのブラックとアクセントでハイライト&グリーンのオンカラーでやりました。
担当 成田野乃佳
このお客様は肌はブルーベースです。目の色はやや薄いです。希望は、やや暖色系を感じさせるブラウンにアクセントで暖色寄りのヴァイオレットを入れました。
ヴァイオレットやパープルは青と赤の混色なので、青味寄りヴァイオレットなら寒色系、赤味寄りヴァイオレットなら暖色系と両方の要素が出せるので、アクセントカラーには重宝しますね。
担当 成田野乃佳
こちらのお客様は、ブルーベースでした。瞳は暗めです。
このお客様はレイヤースタイル希望でしたので、レイヤーの段差を活かしたグラデーションカラーも面白いと思いブルー味のあるブラックからスモーキーなベージュへと変化するカラーデザインにしました。
このお客様は若い方ですが、このテクニックは白髪活かしにも応用できます!
担当 成田野乃佳
こちらのお客様は、イエローベースでした。瞳はやや薄めですので、明るめの色が合いやすいです。
お客様の希望でやや明るみを感じるモノトーンベージュにアクセントでハイライトにブルー寄りのアッシュヴァイオレットをオンカラーしました。
このお客様は若い方ですが、このテクニックは白髪活かしにも応用できます!
担当 山中麻莉菜
こちらのお客様は、ブルーベースでした。瞳はかなり薄めですので明るめの色が合いやすいです。黄色味を抑えたグレーブラウンでコンパクトなボブデザインにとても合っていますね!グレーの透明感プラスがいい感じです。
担当 山中麻莉菜
こちらのお客様は、ブルーベースで希望は明るめでした。瞳はやや薄めですので明るめの色が合いやすいです。ただ、お顔立ちの印象から、暖色要素も欲しいなと思い提案して、明るめの淡い寒色系のカーキベージュブロンドのベースカラーに優しい退色が楽しめるようにアクセントでピンク過ぎないピンクブラウンを毛先のみオンカラーしました!
担当 山中麻莉菜
こちらのお客様は、イエローベースで暗めの寒色希望でした。
瞳はやや濃く暗めがいいです。
なので、地毛のブラックがいい感じなのと、白髪を活かすデザインにしましょう!ということで、地毛の黒に寒色寄りのヴァイオレットのマニキュアをオンカラーして、寒色寄りのブラック&白髪の部分はブルーヴァイオレットという白髪活かしカラーにしました!
担当 山中麻莉菜
こちらのお客様は、肌がブルーベースで赤みが嫌いなのでマット系希望です。
瞳は暗めのブラウンなので暗めがマッチしますね。
青味のある黒の地毛を活かしてハイライトのみ入れています。
丸形の骨格で童顔なのと、丸みのあるミニボブなので縦に貫くハイライトを入れることで丸みの中に直線を造る事でアクセントを付けています。あえてハイライトは抜きっぱなしの色がいい感じでしたのでそのままにしています。
色を足し算するだけではなく、こういった素材を活かした引き算のカラーも良いですよ!
このお客様は若い方ですが、このテクニックは白髪活かしにも応用できます!
担当 山中麻莉菜
こちらのお客様は、イエローベースでグラデーションカラー希望でした。
瞳はやや薄く明るめがいいです。
根元から暗めのベージュ、そして毛先に行くにつれて明るくなるようにベースを造り、瞳の色に合わせて淡いパステル系の多色使いでデザインしてみました。
このお客様は若い方ですが、このテクニックは白髪活かしにも応用できます!
担当 山中麻莉菜
こちらのお客様は、ブルーベースでオレンジやピンク系の暖色希望です。
瞳は薄く明るめがいいです。
なので、ブルー味を足したピンクをベースに細かくハイライトを入れて、薄いピンクをオンカラーして、明度・彩度違いのピンク系で艶のあるカラーデザインにしました。
担当 山中麻莉菜
「すごい可愛い色ばかりで感動しました!詳しい説明ありがとうございます!」
「はい!これらは一部なので、もっとたくさんのカラーデザインはお店のインスタに載ってますので見てみてください!」
「あと、カラーダメージの軽減テクニックについての記事は、こちらをご覧ください」